こんばんわ。コマドリです。
住まい選びは、私たちの生活において重要な決断の一つです。
今回この記事でお話しする第1種(第2種)住居地域では、ほかの住居地域である、第1種(第2種)低層住居専用地域という住居地域よりは、マンションやアパートなどの集合住宅等の大きな建物が増え、かつ密集して建てられるエリアにもなります。
店舗建築の規制も緩和され、かつ3階建ての戸建ての建築も容易になり、比較的にぎやかな住宅街を形成しやすいエリアとなります。
この記事では、低層住居専用地域との違いなどがわかるようにまとめてみました。
これを読んでいただければ、今後不動産購入検討をする上で、例えば自分が問い合わせした物件のエリアが第1種住居地域だった時に、周辺の建物の雰囲気等のイメージがつかみやすくなると思います。
ぜひ読んでいってください。
第1種・第2種住居地域について
・第1種住居地域の定義
主に住宅が建てられる地域で、静かな住環境を保つための規制が設けられています
・第2種住居地域の定義
第1種よりも多少の商業活動が許される地域で、住宅と商業施設が共存することが可能です。
この章では、これらの地域の基本的な定義と、それぞれの特徴やについて詳しく解説します。
両地域の特徴と違い
第1種住居地域の特徴
- 住宅環境の保護を目的とした地域
- 静かな住環境を維持するための厳しい建設制限
- 床面積3,000㎡以下までの小規模商業施設や工場、ホテルが許可
- 大規模な商業施設や工場の建設は不可
- 住環境の良さを求める人々に適している
第2種住居地域の特徴
- 住宅と商業施設が共存する地域
- 10,000㎡までの商業施設や事務所、遊戯施設の建設が可能
- 利便性と住宅環境のバランスを重視
- 活気ある街並みと日常の便利さを提供
両地域の違い
- 第1種は静けさを、第2種は活気と便利さを提供
- 商業活動の許容度に大きな差がある
- 第1種は落ち着いた環境、第2種は都市生活の充実
第1種住居地域のメリットとデメリット
メリット
- 住宅が立てやすいエリアになるため、静かな環境が保たれている。
- 比較的低層建築の多い見通しのよい景観が魅力的。
デメリット
- 制限上、お隣同士との家の距離が近い可能性もあったり、商業施設も増えてくるエリアのため、騒音問題が発生する可能性がある。
- 自分の家の隣に、アパートやマンション等の3階建て以上の建物が建築される可能性がある。
第2種住居地域のメリットとデメリット
メリット
- 1種住居地域より大きな店舗・事務所等の建築が可能なため、住宅に限らず、多様な建物が多いため、商業施設へのアクセス等が良い。
- ただ、住宅が立てやすいエリアにはなるため、それなりに周りには住宅も多くなることから、静かな環境も保たれやすいエリアにはなります。
デメリット
- 制限上、お隣同士との家の距離が近い可能性もあったり、商業施設も増えてくるエリアのため、騒音問題が発生する可能性がある。
- 自分の家の隣に、アパートやマンション等の3階建て以上の建物が建築される可能性がある。
住居地域選びのポイント
- 通勤や買い物はラクにできるか?
駅やバス停が近いと毎日の移動が楽になります。 - スーパーや病院は近くにある?
日常のお買い物や急な体調不良の時に便利です。 - 静かで快適?
うるさい場所や日当たりが悪いところは避けたいですね。 - 安全な街?
夜遅くても安心して歩ける街がいいです。 - 家の価値は?
将来、家を売ったり貸したりすることを考えると、家の価値は重要です。 - 街の雰囲気は?
自分や家族が気に入る街の雰囲気が大事です。 - 子育てしやすい?
子どもがいる家庭は、学校や公園が近くにあると便利です。
これらのポイントを考えながら、あなたに合った住居地域を選んでください。
以上、第1種住居地域と第2種住居地域のことについてお話をしていきました。
さらに、これらの地域に係る制限等についてお話していきます。
第1種住居地域の制限の適用
建蔽率と容積率
建ぺい率:50~80%
容積率:100%~500%
高さ制限
絶対高さ制限
適用無し
※この制限は、第1種(第2種)低層住居専用地域、田園住居地域のみに適用されます。
道路斜線制限
適用される
※すべての用途地域に適用されます。
隣地斜線制限
適用される
※用途地域により制限内容が違います。
※第1種(第2種)低層住居専用地域、田園住居地域では適用されません。
北側斜線制限
適用されない
※第1種(第2種)低層住居専用地域、田園住居地域、第1種(第2種)中高層住居専用地域で適用されます。
日影規制
適用される
※但し、高さ10m超えの建物に適用される。
外壁後退
適用されない
※第1種(第2種)低層住居専用地域と田園住居地域のみで適用されます。
第2種住居地域の制限の適用
制限については、第1種住居地域と同じです。
建蔽率と容積率
建ぺい率:50~80%
容積率:100%~500%
高さ制限
絶対高さ制限
適用無し
この制限は、第1種(第2種)低層住居専用地域、田園住居地域のみに適用されます。
道路斜線制限
適用される
※すべての用途地域に適用されます。
隣地斜線制限
適用される
※用途地域により制限内容が違います。
※第1種(第2種)低層住居専用地域、田園住居地域では適用されません。
北側斜線制限
適用されない
※第1種(第2種)低層住居専用地域、田園住居地域、第1種(第2種)中高層住居専用地域で適用されます。
日景規制
適用される
※但し、高さ10m超えの建物に適用される。
外壁後退
適用されない
※第1種(第2種)低層住居専用地域と田園住居地域のみで適用されます。
第1種住居地域で建てられる建物、建てられない建物
建てられる建物
- 住宅、共同住宅(マンション)、寄宿舎、兼用住宅
- 幼稚園、小学校、中学校、高等学校
- 大学、高専、専修学校
- 老人福祉センター、児童厚生施設
- 神社、寺院、教会
- 図書館、博物館などの文化施設
- 診療所、保育所、公衆浴場
- 病院
- 一定規模未満の店舗、飲食店、事務所(3,000㎡以下)
- 一定規模未満の物品販売業を営む店舗
- 一定規模未満の自動車車庫
- ボーリング場、スケート場、プール
- ホテル、旅館
- 自動車教習所
- 危険性や環境悪化の恐れが少ない一定規模未満の工場
- 危険物の貯蔵量の少ないガソリンスタンド等
建てられない建物
- 一定規模以上の店舗、飲食店、事務所(3,000㎡超え)
- 一定規模以上の自動車車庫、営業用倉庫
- 劇場、映画館
- カラオケボックス
- マージャン店、パチンコ店
- キャバレー、ナイトクラブ、風俗営業店
- 一定条件を満たさない工場や倉庫
第2種住居地域で建てられる建物、建てられない建物
建てられる建物
- 住宅、共同住宅(マンション)、寄宿舎、兼用住宅
- 幼稚園、小学校、中学校、高等学校
- 大学、高専、専修学校
- 老人福祉センター、児童厚生施設
- 神社、寺院、教会
- 図書館、博物館などの文化施設
- 診療所、保育所、公衆浴場
- 病院
- 一定規模未満の店舗、飲食店、事務所(10,000㎡以下)
- 一定規模未満の物品販売業を営む店舗
- 一定規模未満の自動車車庫
- ボーリング場、スケート場、プール
- ホテル、旅館
- 自動車教習所
- カラオケボックス
- マージャン店、パチンコ店
- 危険性や環境悪化の恐れが少ない一定規模未満の工場
- 危険物の貯蔵量の少ないガソリンスタンド等
建てられない建物
- 一定規模以上の店舗、飲食店、事務所(10,000㎡超え)
- 一定規模以上の自動車車庫、営業用倉庫
- 劇場、映画館
- キャバレー、ナイトクラブ、風俗営業店
- 一定条件を満たさない工場や倉庫
第1種住居地域と第2種住居地域での違い
上記黄色マークしている部分ですが、
店舗や飲食店、事務所の床面積の制限数字が違います。第1種は3,000㎡以下までで、第2種は10,000㎡以下まで建てることができ、かつ、第2種住居地域の方だけ、パチンコ店、カラオケボックス等の娯楽施設の建築が可能で、前述したとおり、第2種住居地域のほうが、第1種住居地域よりも、やや商業よりの制限緩和がなされているとうかがえます。
まとめ
第1種住居地域: 主に住宅が建てられ、静かな環境を保つための厳しい建設制限がある地域
第2種住居地域: 住宅と商業施設が共存可能で、活気ある街並みと便利さを提供する地域
建築制限: 第1種は床面積3,000㎡まで、第2種は10,000㎡までの商業施設や事務所の建設が可能
不動産購入選択のポイント: 第1種(第2種)住居地域は、低層住居専用地域と比較して、大きな建物が建築しやすいエリアとなります。そのため、活気あふれる街並みで利便もいいほうの1種住居地域にある戸建てを選ぶか、低層住居専用地域にある閑静な住宅街を選ぶか、などあなた自身の好むライフスタイルに合わせて検討してみてください。
その他の用途地域についても気になる方は下記記事作成していますのでご覧ください。